E 新規ツールの作成

独自のツール

独自のツールを作成すると、ツールバーから利用することも、入力バーでコマンドとして利用することもできます。

独自のツールの作成は、他の言語処理系であれば関数定義やいわゆるプログラミングに相当するものです。ただし、作成したツールはコマンドになるため、GeoGebraの関数の定義には使用できないことがほとんどです。関数の定義 f(x) = sin(x) などの独立変数 x をコマンドの引数に用いることができないからです。

まず作図する

点Aと直線lが与えられたとき、点Aから直線lに下ろしたを垂線ABとし、線分ABの中点Mを作成するツールを作成してみます。

点Aと直線lがある状態から始めて、点Mを実際に作図します。オブジェクトの名前は違っても影響はありません。マウスのみを使いツールで作図しても、入力バーでコマンドを入力しても構いません。

下の図では、直線ABと点Cのある状態から始めて、点Cから直線AB下ろした垂線の足をDとし、CとDの中点Eを作図しました。

新規ツールの作成

「ツール」メニューから「新規ツールの作成」を選ぶと下のようなダイアログが現れます。ここでは作図した点がEだったので、出力オブジェクトにはEを選びます。

次に入力オブジェクトを指定する下のようなダイアログが現れます。出力オブジェクトは作図の結果得られているので他のオブジェクトに従属しているはずですが、何に従属しているかを自由なオブジェクトに到達するまで遡り、それらが入力オブジェクトとして自動的にリストされています。

ここでは、直線を自由な点Aと点Bを用いて作成していたので、それらがリストされていますが、点と直線を入力オブジェクトにしたいので、次のように変更します。

最後に下のようなダイアログで、ツールとコマンドの名前やツールバーヘルプの文章と、用意できればアイコンも設定し、新規ツールの作成は終了です。

ツールの使用

ツールバーに表示する設定で作成していれば、デフォルトのツールバーの右端に新しいツールボックスが出来てそこに作成したツールが格納されていきます。上で作成したツールであれば、ツールを選択して、点、直線の順にクリックすると、垂線の中点が作図されます。

また、入力バーでは、上で設定した「MidOfPerp[点, 直線]」というコマンドが利用できます。